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高校生は塾にいつから通うべき?おすすめ開始時期と塾選びのポイントを解説
更新日:2025/04/15 公開日:2025/04/15

高校生にとって、塾に通い始めるタイミングは学習成果に大きな影響を与えます。早めにスタートすれば基礎をしっかり固められますが、遅すぎると受験対策が間に合わないことも。では、どのタイミングで塾に通うのがベストなのでしょうか?本記事では、志望校や目的に応じた最適な塾通いの時期や、各タイミングのメリット・デメリットを詳しく解説します。塾選びのポイントや注意点も紹介するので、自分にあった学習環境を見つける参考にしてください。
1.高校生はいつから塾に通い始めるのがベスト?
高校生が塾に通い始めるタイミングは、志望校のレベルや受験方式によって異なります。ここでは、目的別に最適な塾のスタート時期を解説します。

1-1.国公立・難関大学を目指す場合
国公立大学や難関大学を目指す場合、高校1年生から通い始めるのが理想的です。これらの大学は受験科目が多く、幅広い範囲の知識を問われるため、早めに基礎学力をしっかり固めておくことが重要になります。特に難関大学や医学部を志望する場合は、高校1年生からコツコツと学習を積み重ねることで、受験期の負担を軽減できます。高1・2の段階で基礎を徹底し、高3では応用問題や過去問演習に集中できるよう、早期の塾活用を検討するとよいでしょう。
1-2.私立大学を目指す場合
私立大学を志望する場合、高校2年生や3年生からの通塾でも間に合います。私立大学は国公立大学と比べて受験科目が少なく、科目を絞った効率的な対策が可能だからです。例えば、文系なら英語・国語・社会、理系なら英語・数学・理科に特化した対策を進めるのが一般的です。志望校によっては、高校3年生からでも、夏以降の集中対策で得点力を伸ばすことが可能です。科目を絞り、過去問を分析したうえで出題傾向に沿った学習を進めてくれる塾がおすすめです。
1-3.推薦入試・総合型選抜を目指す場合
推薦入試や総合型選抜を目指す場合、高校1年生から評定平均を意識した学習を始める必要があります。これらの入試では、一般選抜とは異なり、調査書や評定平均が重要視されます。そのため、日々の授業をしっかり理解し、定期テストで高得点を取ることが重要です。特に推薦入試は学年を通した成績が評価されるため、早めに塾を活用し、計画的に準備を進めると有利です。
さらに、小論文や面接対策が必要な場合もあるので、これらもあわせて早い段階から対策を始めることで、より安心して受験に臨めるでしょう。
1-4.学力補強・定期試験対策の場合
定期テスト対策や学力補強を目的とする場合は、必要に応じて柔軟に塾に通うタイミングを決められます。評定や定期テスト対策を目的に、学校の授業で苦手な分野があるときだけ、短期集中で通うのもよいでしょう。この場合、自分の苦手な科目に特化した学習ができる個別指導や補習型の塾を利用すると効果的です。これらの塾は、部活動などとの両立がしやすく、自分にあったタイミングでスタートを調整できるのもメリットです。
2.塾通いを始めるタイミング別メリット・デメリット
塾に通い始める時期によって、得られるメリットや直面する課題は異なります。それぞれのタイミングにおけるメリット・デメリットを整理し、自分に合った塾の活用法を考えましょう。

2-1.高校1年生から始める場合
まずは、高校1年生から塾通いを始めるメリット・デメリットを解説します。
2-1-1.メリット
高校1年生から塾に通う最大のメリットは、十分な時間をかけて基礎学力を身につけられる点です。高校の学習内容は中学よりも難しく、基礎が不十分だと後々苦労することになりますが、早めに塾を活用すれば、無理なく学力を定着させられます。また、定期テスト対策をしっかりおこなうことで、学校推薦型選抜や総合選抜・内部進学に必要となる評定平均を、維持しやすくなるのもメリットです。学習習慣が早期に確立されるため、勉強のリズムもつくりやすくなります。
2-1-2.デメリット
一方で、高校1年生から通塾を始めると、長期間にわたって塾に通うことになるため、モチベーションが低下するリスクがあります。特に受験がまだ先だと感じていると、学習の重要性を実感しにくく、その傾向が高まります。また、長期的に塾に通うことで、費用負担が大きくなる可能性も考慮する必要があるでしょう。
2-2.高校2年生から始める場合
続いて、高校2年生から通塾を始めるメリット・デメリットを見てみましょう。
2-2-1.メリット
高校2年生から通塾を始めるメリットは、受験への関心や意欲が高まるため、志望校を意識した学習計画を立てられることです。部活動と勉強を並行しながら、志望校に向けた対策を本格的に進めていけます。中学内容の復習と高校内容の基礎固めを並行して進めることで、基礎力をスムーズに向上できるでしょう。
2-2-2.デメリット
高校2年生は、高校生活にも慣れ、時間に余裕があることで中だるみとなり、学習ペースの遅れや甘えに繋がる時期です。計画的に学習を進められずにペースが落ちると、結果的に3年生で焦ることになる可能性があります。また、学習計画を立てる際に適切な指導を受けられないと、効率を損なうことも。高校2年生から受験勉強を始める場合は、個別に適切なサポートを受けられる塾選びが重要です。
2-3.高校3年生から始める場合
最後に、高校3年生から塾通いを始める場合のメリット・デメリットを紹介します。
2-3-1.メリット
高校3年生から塾に通う最大のメリットは、志望校がほぼ固まっているため、集中して対策しやすいことです。志望校の出題傾向に沿った対策を集中的に進めることで、短期間でも効果的な成績向上が期待できます。また、受験科目を絞れること、通塾期間が短いことから費用負担が抑えられ、経済的負担が大幅に軽減されるのもポイントです。
2-3-2.デメリット
一方で、高校3年生から塾に通う場合、限られた時間内で効率的な学習を進めなければなりません。基礎が不十分な状態でスタートすると、苦手分野の克服が間に合わない可能性があります。また、高1・2年次の評定次第では、推薦や内部進学が受けられない場合もあるでしょう。特に国公立大学志望の場合、多科目をバランスよく学習する必要があるため、高校3年生からの通塾では、時間が不足する可能性が高くなります。
3.高校生の塾選びでチェックすべきポイント
高校生が塾を選ぶ際には、指導形式やカリキュラム、サポート体制など、複数の要素を考慮する必要があります。ここでは、塾選びで重視すべきポイントについて解説していきます。

3-1.塾の形式
塾は大きく分けて「集団指導」「個別指導」「オンライン・映像授業」の3つの形式があります。それぞれ特徴が異なるため、メリット・デメリット含め理解したうえで、自分の学習ペースや目的にあった形式を選ぶことが重要です。
3-1-1.集団指導塾
集団指導塾は、一定のカリキュラムに沿って多数の生徒を対象に授業をおこなう形式です。学校の授業と似たスタイルで進められるため、集団の中で競争しながら学習する環境が整っています。
メリット | デメリット |
---|---|
・他の生徒と競争することでモチベーションを高められる ・カリキュラムが体系的に整備されているため学習の方向性が明確 ・授業料が個別指導よりも割安であることが多い |
・講師が個別の進度や理解度に対応しにくい ・自分のペースに合わない場合、授業についていけなくなるリスクがある ・質問や相談が授業中にはしづらい |
集団指導塾では、周囲の生徒と競い合いながら学べるため、刺激を受けやすい環境が整っています。しかし、自分の理解度に関係なく授業が進むため、ついていけなくなると挫折しやすい点には注意が必要です。
3-1-2.個別指導塾
個別指導塾は、生徒1人または少人数に対して講師が指導をおこなう形式です。生徒の理解度や進度に応じた柔軟な指導が可能で、苦手科目の克服や、特定の志望校対策に特化した学習を進めるのに適しています。
メリット | デメリット |
---|---|
・生徒個々のペースや学力に合わせた指導が可能 ・質問しやすい環境で疑問をその場で解決できる ・柔軟なスケジュール調整が可能 |
・費用が集団指導より高め ・自分以外の生徒との切磋琢磨が少なく、競争心が弱まる場合がある ・講師の質が個人に依存する場合があり、指導レベルが一定でない可能性がある |
個別指導塾は、自分の理解度に応じてカリキュラムを調整できる点が大きな魅力です。特に苦手科目の克服や、学校の授業と並行した学習を進めるのに適しています。ただし、指導の質が講師に左右されるため、実際に体験授業を受けるなどして、講師との相性を確認することが大切です。
3-1-3.オンライン・映像授業塾
オンライン・映像授業は、インターネットを通じて自宅で授業を受ける形式です。自分の好きな時間に学習を進められるため、部活や習い事で忙しい高校生にも適しています。通塾が不要なので、遠方に住んでいる場合や、スケジュールの調整が難しい場合にも便利です。
メリット | デメリット |
---|---|
・時間や場所に制約されず、自分のペースで学習が進められる ・通塾の手間や交通費がかからない ・短期間で学習内容を効率的に消化することが可能 |
・直接講師に質問ができない場合がある(サポート体制次第) ・自己管理能力が低い生徒には難しい場合がある ・対面授業に比べて集中力を保つのが難しい場合がある |
オンライン・映像授業は、時間や場所を選ばず学習できるため、忙しい高校生にとっては非常に便利な選択肢です。ただし、自己管理能力が求められるため、計画的に勉強を進める意識が必要になります。 サポート体制が整っているかどうかも、重要なポイントになるでしょう。
3-2.対応可能な入試方式
塾を選ぶ際は、自分が受験を考えてる入試方式に対応しているかを確認することが重要です。一般入試に加え、総合型選抜入試(AO入試)、学校型選抜入試(指定校推薦)、内部進学など、希望している方式に対応しているかを確認しましょう。特に、総合型選抜や推薦入試では、小論文や面接対策が重要になります。これらの対策を提供している塾を選ぶことで、試験本番に向けた対応力を高められるでしょう。一方、一般入試を目指す場合は、過去問対策や模試を活用した受験対策が充実しているかをチェックすることがポイントです。
3-3.塾のカリキュラムとサポート体制
塾を選ぶ際は、志望校に合わせたカリキュラムがどれだけ充実しているかを確認することも大切です。特に志望校の出題傾向に沿った学習計画が用意されているか、苦手科目や得意科目に応じた指導が受けられるかが重要なポイントになります。また、質問対応や進路相談のサポート体制が整っているかどうかも、学習効率を左右する要因の一つです。個別指導塾なら、生徒の理解度や学習スペースに応じて 柔軟に対応できるため、特定の科目を重点的に学びたい場合や、独自の学習計画が必要な場合には適しています。さらに、学習の進捗管理をしてくれる塾であれば、計画倒れを防ぎながら、効率的に学習を進められるでしょう。
3-4.志望大学の合格実績
塾の過去の合格実績を確認することで、その塾はどれだけ 効果的な指導を提供しているかを判断できます。特に、自分の志望校や同レベルの大学への合格者をチェックすることが重要です。合格者数が多い塾では、志望校の出題傾向や 試験対策に精通している可能性が高く、より的確な指導を受けられます。
また、過去の合格実績だけでなく、直近の合格者の状況も確認しましょう。 入試制度の変化に対応できる塾かどうかを見極めることで、より効果的な受験対策が可能になります。公式サイトやパンフレットの情報だけでなく、実際に塾の説明会に参加して詳しく話を聞くのもおすすめです。
3-5.費用
塾の費用は、月額授業料だけでなく、追加で発生する費用も含めて検討することが大切です。例えば、夏期・冬期講習など特別講座は別料金となる塾が多いため、通年での総費用を確認しておく必要があります。また、模試や試験対策の追加料金が発生するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。授業料だけでなく、入塾金や教材費などの費用も含め総額で比較して、無理なく通える塾を選んでみてください。
3-6.立地
塾の立地も、学習効率に大きく影響するポイントです。自宅や学校からの距離が遠いと、移動時間が長くなり、時間の確保が難しくなるため、できるだけアクセスのよい塾を選ぶことが重要です。特に部活動や習い事で忙しい生徒は、移動時間の短い塾を選ぶと、勉強との両立がしやすくなります。また、夜間の帰宅時間が遅くなる場合は、安全面も考慮し、駅から近い塾や、親が送迎しやすい場所にある塾を選びましょう。
通塾に時間がかかりすぎると、疲労やストレスが増え、学習意欲の低下につながる可能性もあるため、無理なく通える立地にある塾を選ぶことが重要です。
4.高校生が塾通いを始める際の注意点
塾に通うことで学力向上が期待できますが、ただ通うだけでは十分な成果は得られません。ここでは、塾通いを始める際に気をつけるべきポイントを解説します。

4-1.家族で目的を共有する
塾通いを始める前に、家族で通塾の目的を明確にしておきましょう。塾の費用は、選択する形式や通う期間によっては高額になる可能性があるため、しっかりと資金計画を立てる必要があります。「学力補強」「定期試験対策」「大学受験対策」など、何を目的に塾に通うのかを家族全員で共有し、方向性を一致させることが重要です。
また、家族で通塾の目的を共有し、応援することで、生徒自身も目標に向かって努力しやすくなります。特に受験方式や志望校などについては、事前に話し合っておくことで、進路に対する家族間の意識のずれを防げます。通塾を家族全体のサポートのもとで進め、より効果的な学習環境を整えましょう。
4-2.学校や日常生活とのバランスを考える
塾のスケジュールが学校生活や日常の生活リズムを乱さないよう、慎重に計画を立てることも大切です。高校生は、学校の授業だけでなく、部活や習い事などで忙しい場合が多いため、時間を効率的に使える塾形式を選びましょう。例えば、個別指導塾なら、授業の時間を柔軟に調整しやすいため、学校行事や部活のスケジュールに合わせた学習計画が立てやすくなります。
また、塾での学習時間が増えることで、睡眠時間が削られたり、体力が不足したりしないよう、適度な休息を確保することも重要です。
4-3.定期的に成果を振り返る
塾に通い続けるだけでは、成績向上につながらないこともあります。定期試験や模試の成績を活用しながら、塾の学習効果を定期的に振り返ることが重要です。成績の伸びが見られない場合や、勉強の進め方に不安を感じる場合は、学習方法やカリキュラムの見直しを検討しましょう。また、定期的に塾の講師や担当者と面談をおこない、現在の学習状況を把握することも大切です。特に集団指導では、個別に学習の進捗を確認しにくい場合が少なくありません。一方で、個別指導塾なら、講師が生徒の理解度に応じて柔軟にカリキュラムを調整できるため、効果的な学習計画を立てやすくなります。塾の指導スタイルや生徒の特性を理解したうえで、最適な学習環境を選びましょう。
5.まとめ
高校生が塾に通い始める最適な時期や塾の選び方は、一人ひとりの目標や学習スタイルによって異なります。早めに通塾を開始することは、長期通塾によるモチベーション低下などのリスクがある一方で、基礎固めや学習習慣の定着といったメリットも大きいものです。通塾の時期を決める際は、将来的な学習計画を見据えたうえで、無理のないスケジュールを組むことが大切です。
また、塾選びでは、塾の形式や対応可能な入試方式など、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することが重要です。自分に合った塾を選び、塾の環境を上手に活用しながら、着実に目標へと近づいていきましょう。
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